Q&A

オンジェンティス

ご利用にあたっての注意

医療機関の先生方からよく寄せられる弊社製品に関する質問とその標準の回答をご紹介しています。
これらの内容は、製品の適正使用にあたっての参考情報です。
医薬品の使用は、個々の患者さんの状況に応じて、専門的知識を有する医療従事者にご判断いただくことを想定しております。
詳細内容のご確認は、弊社の医薬情報担当者(MR)またはくすり相談室までお問い合わせください。
なお、製品のご使用にあたっては、最新の電子添文をご確認ください。

効能・効果

 

本剤の効能又は効果は以下の通りです。

4. 効能又は効果
レボドパ・カルビドパ又はレボドパ・ベンセラジド塩酸塩との併用によるパーキンソン病における症状の日内変動(wearing-off現象)の改善

(2023年7月改訂 第2版 オンジェンティス錠25㎎ 電子添文 参照)

 

副作用・安全性

 

本剤の禁忌は以下の通りです。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 褐色細胞腫、傍神経節腫又はその他のカテコールアミン分泌腫瘍のある患者[高血圧クリーゼのリスクが増大するおそれがある。]
2.3 悪性症候群又は非外傷性横紋筋融解症の既往歴のある患者[投与中止に伴い、悪性症候群や横紋筋融解症の発現リスクが増大するおそれがある。]
2.4 重度肝機能障害(Child-Pugh分類C)のある患者[9.3.1、16.6.1 参照]

(2023年7月改訂 第2版 オンジェンティス錠25㎎ 電子添文 参照)

 

 

国内第Ⅱ相試験の安全性評価対象428 例中、 215 例( 50.2 %)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められました。主な副作用( 2 %以上)は、ジスキネジア 74 例( 17.3 %)、便秘 24 例( 5.6 %)、幻覚 19 例4.4 %)、起立性低血圧 18 例( 4.2 %)、体重減少 16 例( 3.7 %)、悪心 15 例( 3.5 %)、幻視 12 例( 2.8 %)、口渇 9 例( 2.1 %)、傾眠 9 例( 2.1 %)でした。(非盲検期を含む)[ 7.3 参照]

(2023年7月改訂 第2版 オンジェンティス錠25㎎ 電子添文 参照)

 

投与方法・調製方法

 

本剤の用法及び用量、用法及び用量に関連する注意は以下の通りです。

6. 用法及び用量
本剤は、レボドパ・カルビドパ又はレボドパ・ベンセラジド塩酸塩と併用する。通常、成人にはオピカポンとして25mgを1日1回、レボドパ・カルビドパ又はレボドパ・ベンセラジド塩酸塩の投与前後及び食事の前後1時間以上あけて経口投与する。
7. 用法及び用量に関連する注意
7.1 本剤はレボドパ含有製剤と併用することで効果がみられる薬剤であり、単剤で使用しても効果は認められない。
7.2 本剤はレボドパの生物学的利用率を高めるため、レボドパによるドパミン作動性の副作用(ジスキネジア、幻覚、悪心、嘔吐及び起立性低血圧)があらわれる場合がある。このため、本剤の投与開始時は患者の状態を十分観察し、ドパミン作動性の副作用がみられた場合は、レボドパ含有製剤を調節すること。[8.1 参照]
7.3 本剤は、生活習慣、レボドパ含有製剤の投与時間帯等を考慮して適切な投与時間(就寝前等)を定め、毎日一定の時間帯に投与すること。[17.1.1、17.1.2 参照]

(2023年7月改訂 第2版 オンジェンティス錠25㎎ 電子添文 参照)

 

 

本剤とレボドパ含有製剤の投与間隔については、以下に示す海外臨床試験成績から設定しました。 海外第I相試験(BIA-91067-117試験)において、外国人健康成人に本剤50mgと同時にレボドパ・カルビドパ100/25mgを投与及び本剤50mgの投与1時間後にレボドパ・カルビドパ100/25mgを投与したとき、レボドパ含有製剤と本剤50mgを同時投与したときに対する本剤50mgの投与1時間後にレボドパ含有製剤を投与したときの血漿中レボドパAUCinfの幾何平均値の比の点推定値(90%信頼区間)は、108.5%(101.2~116.3%)でした。
また、海外第I相試験(BIA-91067-118試験)において、外国人健康成人に本剤5mg、15mg、30mg又はプラセボを1日1回28日間反復経口投与し、21日目の本剤又はプラセボの投与1時間後にレボドパ・カルビドパ100/25mgを投与、及び28日目の本剤又はプラセボの投与1時間後にレボドパ・ベンセラジド100/25mgを投与したとき、プラセボ投与時に対する本剤投与時のレボドパAUClastは139.3~178.1%でした。
以上より、薬力学的作用の観点から、本剤をレボドパ含有製剤と併用する際、1時間以上の投与間隔をあけることが適切と考えました。

なお日本では、海外117・118試験を本剤とレボドパを1時間あける根拠となった主要な試験として位置づけましたが、ブリッジング戦略に基づいて海外臨床試験はカプセル剤を用いて臨床試験を行い、国内臨床試験では錠剤を用いて臨床試験を行いました。(カプセル製剤は本邦未承認)

(承認用法及び用量)本剤は、レボドパ・カルビドパ又はレボドパ・ベンセラジド塩酸塩と併用する。通常、成人にはオピカポンとして25mgを1日1回、レボドパ・カルビドパ又はレボドパ・ベンセラジド塩酸塩の投与前後及び食事の前後1時間以上あけて経口投与する。
(引用)社内資料( BIA-91067-117試験、BIA-91067-118試験)承認時参考資料

 

 

本剤と食事の投与間隔については、以下に示す国内臨床試験成績から設定しました。国内第Ⅰ相試験(ONO-2370-03試験)において、日本人健康成人男性12例を対象に、オピカポンの錠剤50mgを非盲検2群2期クロスオーバー法により、食後(標準食)および空腹時に単回経口投与したときの薬物動態および薬物動態に及ぼす食事の影響を検討した結果、食後(標準食)に単回経口投与したときのCmaxおよびAUC0-∞は、空腹時に比べて、それぞれ0.53倍および0.57倍であったことから、オピカポンの薬物動態は食事の影響を受けることが認められました。食事の影響を考慮し、使用上の注意事項として、食事の前後1時間を避けて服用することが望ましいことが注意喚起されています。なお、オンジェンティス錠の本邦における承認用法及び用量は以下になります。

(承認用法及び用量)本剤は、レボドパ・カルビドパ又はレボドパ・ベンセラジド塩酸塩と併用する。通常、成人にはオピカポンとして25mgを1日1回、レボドパ・カルビドパ又はレボドパ・ベンセラジド塩酸塩の投与前後及び食事の前後1時間以上あけて経口投与する。

(引用)社内資料(国内第Ⅰ相試験ONO-2370-03試験)承認時評価資料

 

薬物動態・薬効薬理

 

本剤の作用機序は以下の通りです。

18.1 作用機序
本剤は、末梢で作用する長時間作用型COMT阻害剤であり、血中でのレボドパから3-O-メチルドパへの代謝を持続的に阻害し、レボドパの脳内移行を向上させる。

(2023年7月改訂 第2版 オンジェンティス錠25㎎ 電子添文 参照)

 

 

日本人健康成人男性(24 例)にオピカポンの錠剤 25mg を空腹時に単回経口投与したとき、血漿中濃度は投与後 2 時間で最高に達し、消失半減期は 0.729 時間でした。

(2023年7月改訂 第2版 オンジェンティス錠25㎎ 電子添文 参照)

 

 

本剤の併用注意は以下の通りです。

10.2 併用注意 (併用に注意すること)
・COMT により代謝される薬剤
アドレナリン(別名エピネフリン)、 ノルアドレナリン(別名ノルエピネフリン) 、 dl イソプレナリン塩酸塩 、 ドパミン塩酸塩等
臨床症状・措置方法:心拍数増加、不整脈、血圧変動があらわれるおそれがある。吸入を含めて投与経路にかかわらず注意すること。
機序・危険因子:カテコール基を有するこれらの薬剤はCOMT により代謝されるが、本剤はこれらの薬剤の代謝を阻害し、作用を増強させる可能性がある。

・MAO B 阻害剤
セレギリン塩酸塩 、 ラサギリンメシル酸塩 等
臨床症状・措置方法:血圧上昇等を起こすおそれがある。
機序・危険因子:これら薬剤のMAO B の選択的阻害効果が低下した場合、非選択的 MAO 阻害による危険性があるため、本剤との併用により、生理的なカテコールアミンの代謝が阻害される可能性がある。

・鉄剤
臨床症状・措置方法:同時に服用すると鉄剤及び本剤の効果が減弱する可能性がある。
機序・危険因子:本剤は消化管内で鉄とキレートを形成する可能性がある。

・三環系・四環系抗うつ薬、ノルアドレナリン再取込み阻害薬、ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤 アミトリプチリン塩酸塩、 マプロチリン塩酸塩 、 ベンラファキシン塩酸塩 、 デュロキセチン塩酸塩 、 ミルタザピン等 臨床症状・措置方法:使用経験が限られており、血圧上昇等を起こすおそれがある。
機序・危険因子:これらの薬剤はノルアドレナリン取込み阻害作用あるいは放出促進作用を有する。本剤はノルアドレナリン等のカテコールアミンの代謝を阻害するため、併用によりノルアドレナリン等の作用を増強させる可能性がある。

・キニジン[16.7.4 参照]
臨床症状・措置方法:本剤の効果が減弱する可能性がある。
機序・危険因子:機序は不明であるが、併用により本剤の血中濃度が低下する。

(2023年7月改訂 第2版 オンジェンティス錠25㎎ 電子添文 参照)

 

 

ヒトでの血液-脳関門通過性に関する該当資料はないため、不明です。
ラットに14C-オピカポン10mg/kgを単回経口投与したとき、脳組織中の放射能濃度は投与後1~48時間のすべての時点で定量下限(121ng eq./g)未満でした。

(引用)社内資料(ラットにおける組織分布試験)承認時評価資料

 

その他

 

薬が効く時間(ON-Time)、日常生活における活動状態(ON-State)から命名。

 

詳細内容のご確認は弊社医薬情報担当者
(MR)またはくすり相談室まで
お問い合わせください。

小野薬品工業株式会社 くすり相談室
電話番号 0120-626-190
FAX:
06-6263-5806

受付時間は9:00~17:00となっております(土日・祝日・会社休日を除く)。当社くすり相談室へのお問い合わせにつきましては、内容を正確に把握し、適切に回答等をさせていただくため、お電話を録音させていただいております。あらかじめご了承ください。電話番号はお間違いのないようお願いいたします。