Q&A

コララン

ご利用にあたっての注意

医療機関の先生方からよく寄せられる弊社製品に関する質問とその標準の回答をご紹介しています。
これらの内容は、製品の適正使用にあたっての参考情報です。
医薬品の使用は、個々の患者さんの状況に応じて、専門的知識を有する医療従事者にご判断いただくことを想定しております。
詳細内容のご確認は、弊社の医薬情報担当者(MR)またはくすり相談室までお問い合わせください。
なお、製品のご使用にあたっては、最新の電子添文をご確認ください。

効能・効果

 

本剤は、HCN(過分極活性化環状ヌクレオチド依存性)チャネル遮断薬です。洞結節のペースメーカー電流If を構成するHCN4 チャネルを阻害し、活動電位の拡張期脱分極相における立ち上がり時間を遅延させ、心拍数を減少させます。
(2021年7月第4版 添付文書 参照)

 

特定の患者背景

 

本剤は主として肝代謝(CYP3A4で代謝)されるため、腎機能による用量調節は必要ないと考えています。
また日本人を対象とした臨床試験では透析が必要となるような患者はエントリーされておりませんので、安全性は担保されておりません。 (小野薬品工業社内資料(CTD 2.5.3.2.2.7 腎機能障害、CTD 2.5.3.2.2.8 透析) 参照)
◆コララン錠添付文書の記載
16.4 代謝
イバブラジンの主代謝酵素はCYP3Aであり、ONO-IN-306の主代謝酵素はCYP3Aであった(in vitro)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.2 腎機能障害患者
腎機能正常患者(CLcr>60mL/min:6例)及び重度腎機能障害者(CLcr15~30mL/min:6 例)にイバブラジン10mg 注)を単回経口投与したとき、PPK 解析にて推定された蛋白非結合形イバブラジンのCmax及びAUC0-∞は腎機能正常患者において15ng/mL及び64ng・hr/mL、重度腎機能障害者において15ng/mL及び65ng・hr/mLであった(外国人データ)。 (2021年7月第4版 添付文書 参照)
注)本剤の承認された用法及び用量は、通常、成人にはイバブラジンとして、1回2.5mgを1日2回食後経口投与から開始する。開始後は忍容性をみながら、目標とする安静時心拍数が維持できるように、必要に応じ、2週間以上の間隔で段階的に用量を増減する。1回投与量は2.5、5又は7.5mgのいずれかとし、いずれの投与量においても、1日2回食後経口投与とする。なお、患者の状態により適宜減量する。

 

 

必ずしもβ遮断薬を使用しないと本剤を服用できないことはありませんが、以下の条件が必要です。
・β遮断薬の最大忍容量が投与されても安静時心拍数が75回/分以上の患者
・β遮断薬に対する忍容性がない、禁忌である等、β遮断薬が使用できない患者
◆コララン錠添付文書の記載
4. 効能又は効果
洞調律かつ投与開始時の安静時心拍数が75回/分以上の慢性心不全
ただし、β遮断薬を含む慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る。
5.効能又は効果に関連する注意
5.1 β遮断薬の最大忍容量が投与されても安静時心拍数が75回/分以上の患者に投与すること。また、β遮断薬に対する忍容性がない、禁忌である等、β遮断薬が使用できない患者にも投与できる。
(2021年7月第4版 添付文書 参照)

 

 

◆妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないでください。ラット及びウサギで胎児毒性及び催奇形性(心臓形態異常、心室中隔欠損、着床後胚死亡、欠指症等)が報告されております。
◆授乳婦
授乳を避けさせてください。ラットで乳汁中へ移行することが報告されており、乳児の心拍数が減少するおそれがあります。
(2021年7月第4版 添付文書 参照)

 

副作用・安全性

 

本剤は主にCYP3Aにより代謝されることから、強力なCYP3A阻害剤は禁忌,中等度のCYP3A阻害剤、CYP3A誘導剤は併用注意となっています。
また、QT延長作用のある薬剤(本剤の心拍数減少作用によりQT延長が増強することがあるため)やカリウム排泄型利尿剤(本剤の心拍数減少作用により、低カリウム血症による不整脈のリスクを増強させるおそれがあるため)も併用注意となっております。
(2021年7月4版 添付文書 10.相互作用、10.1併用禁忌(併用しないこと)、10.2併用注意(併用に注意すること)、9.1.1QT延長症候群又はQT延長作用のある薬剤を投与中の患者、16.7. 薬物相互作用 参照)

 

 

単回投与
日本人健康成人男性(各用量:9例)にイバブラジン2.5mg、5mg又は10mgを空腹時に単回経口投与したとき、イバブラジンの消失半減期は2.58時間、1.89時間及び2.07時間でした。
(2021年7月第4版 添付文書 参照)
注)本剤の承認された用法及び用量は、通常、成人にはイバブラジンとして、1回2.5mgを1日2回食後経口投与から開始する。開始後は忍容性をみながら、目標とする安静時心拍数が維持できるように、必要に応じ、2週間以上の間隔で段階的に用量を増減する。1回投与量は2.5、5又は7.5mgのいずれかとし、いずれの投与量においても、1日2回食後経口投与とする。なお、患者の状態により適宜減量する。

 

 

本剤の減量や投与中止も含めた対応を検討してください。
また、光視症、霧視を認めた場合は、自動車の運転等危険を伴う操作に従事しないよう指導してください。
(2021年7月第4版 添付文書、コララン錠を適正にご使用いただくために 参照)

 

投与方法・調製方法

 

◆コララン錠添付文書の記載
通常、成人にはイバブラジンとして、1回2.5mgを1日2回食後経口投与から開始する。
開始後は忍容性をみながら、目標とする安静時心拍数が維持できるように、必要に応じ、2週間以上の間隔で段階的に用量を増減する。1回投与量は2.5、5又は7.5mgのいずれかとし、いずれの投与量においても、1日2回食後経口投与とする。なお、患者の状態により適宜減量する。
本剤の維持量は、安静時心拍数及び忍容性を基に個々の患者に応じて設定すること。目標とする安静時心拍数は50~60回/分とし、安静時心拍数が60回/分を超える場合は段階的に増量、安静時心拍数が50回/分を下回る又は徐脈に関連する症状(めまい、倦怠感、低血圧等)が認められた場合は段階的に減量する。
1回2.5mg、1日2回食後経口投与において継続して安静時心拍数が50回/分を下回る又は徐脈に関連する症状が認められた場合は、本剤を中止すること。
本剤を休薬した後、投与を再開する場合には休薬前の用量を超えない用量で再開すること。
安静時心拍数が本剤投与開始前値付近の場合には、低用量から投与を開始し、段階的に増量することが望ましい。
(2021年7月第4版 添付文書 参照)

 

薬物動態・薬効薬理

 

本剤は、視細胞においてHCN1チャネルを阻害する※ことにより、光刺激を減衰する作用が弱まり、光に対する感受性が亢進し、光視を起こすと考えられます。
※イバブラジンはHCN4チャネルのみならずHCN1チャネルも阻害します。
(小野薬品工業社内資料(CTD 2.4.2.1.2.1HCNチャネル電流及びIfに対する作用、CTD2.4.5.2.2 眼への影響について) 参照)

 

詳細内容のご確認は弊社医薬情報担当者
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小野薬品工業株式会社 くすり相談室
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